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本研究は本学で研究開発が行われている小型無人超音速機「オオワシⅡ」の推進エンジンとして採用された,Gas Generator cycle Air Turbo Ramjet Engine (GG-ATR)の)圧縮機及びタービンの性能把握・向上を目的としています. このエンジンはすでに設計及び製造が行われ,現在窒素ガスなどを用いた実験による性能評価に取り組んでいます.その試験結果から様々な課題を見つけ出し,解明・解決に当たっています.
動画 GG-ATR冷走試験
図 GG-ATR概略
図 GG-ATR外観
これまで行われてきた実験結果と設計の段階で行うCFDの結果を比較することで,要求された性能を満たしているのか,想定していない損失・現象が発生していないかなどを考察しています. 実験結果から,性能に大きなばらつきが発生する原因を究明したり,CFDにより回転しているインペラの内部流れを調べたりしています.
図 タービン翼の径方向温度分布
図 圧縮機マッハ数分布 回転数60%(左), 70%(右)
エンジンの内部には数多くのパーツが存在しており,それらを高温のガスから保護するように空気の流れを設計しています.それが設計どおりに機能しているかを明らかにするためには,エンジン内部の極めて小さな空間の圧力や温度を測る必要があります.しかしながら,センサ等が設置できないような各部の空間の圧力や温度を,循環流れシステムの解析モデルを構築して,エンジン内部流れの最適化を図っています.
図 エンジン内部の設計流路
小型であるにも関わらず,超音速飛行を可能とする. オオワシⅡでの飛行実証へ向けて研究開発が進められている.
小型かつ大推力を生むエンジンを実現するため 定格回転数が58,000 rpmと非常に高速である. 高速回転は軸受発熱,軸振動を引き起こすため 作動条件の厳しいエンジンである.
革新的基盤技術の飛行実証を達成を目指し 離陸から着陸まで,GG-ATRエンジンの安定作動を実現する.
GG-ATRエンジン ターボ軸系は高速回転機械であり,大きなエネルギーをもって作動する. 安定作動には大きな軸振動を発生させずに,軸受が正常に作動することが重要となる.
エンジン作動試験と解析の両面から研究開発を進めている.